さんげんの おすすめ読書

(注:ミッフィーたちが読んでいる本は関係ありません)
面白かった本を紹介します。
伴名練「なめらかな世界と、その敵」
「面白い!面白い!」とうなりながら読みました。こんなことはめったにありません。
SFが好きなのは作者の想像力に驚嘆したいからだ、と前に書きましたが、まさにそれ。これこれ。これなのよ。というワクワク感がずっと続きました。
短編と中編ですが、どれも、引き伸ばせば長編本一冊になりそうな内容の濃さです。
ぶっとびすぎない落着き、乾きすぎない情緒、青春感(ラノベ風と言うらしい)も好きです。
表題作「なめらかな世界と、その敵」
最初の数行からえ?え?え?という驚きで飛ばしてくれます。視覚、聴覚……の新種の造語のセンスがお見事
「ゼロ年代の臨界点」少女漫画家たちを連想させます。これに出てくる小説書いてほしい。
「美亜羽へ贈る拳銃」伊藤計劃へのオマージュ作品、ハードなロミオとジュリエット。熱量と怒濤の展開がすごい。
「ホーリーアイアンメイデン」作者のルーツに「新青年」あたりもあるのかわからないが、私には夢野久作みたいでした。夢野久作大好きでした。
「シンギュラリティ・ソヴィエト」
すごい、安部公房みたい。安部公房大好きでした。
「ひかりより速く、ゆるやかに」
ラストをこのようにおさめてくれる人好きです。
おすすめ本の紹介でした!
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